尚美ミュージックカレッジ専門学校「本郷バリオホール」

[1984年竣工 SRC造6階/B1階 延べ3,600㎡ 東京]

1980年に入り、音楽文化のジャンルは単なるクラシック、ポピュラーという音楽ジャンルのみではなく、映像・演劇・パフォーマンス等との有機的結合が求められる時代を迎えつつあった。
そのような背景のもと企画されたバリオホールは、室内音響特性の多目的化はもちろん、ステージ形態、客席の増減等も変化できるいわば実験ホール的な性格が強かった。ちなみに『バリオ』はイタリア語で『変化』を意味する語である。
今でこそ当たり前となった多目的ホールの先駆けともいえるこのホールは各装置をフルにいかした様々なイベントが行われ、音楽家達からの音響に対する評価も高い。